2024.02.25
教科書に「激痛」と書いてあるのは本当でした(石灰沈着性腱板炎)
皆さんは肩をジャックナイフでえぐらた経験はありますか?
私はありません。
しかし、そう形容したくなる状況に最近なりました。
数日前から右肩に違和感と運動時痛(動かすと痛い)がありましたが、そのうち治るかと思い様子を見ていました。
しかし、症状はどんどん悪化し夕方になる頃には、少しの動きでも激しく痛みました。
遅い時間だったので病院にも行けず、家にあった局所麻酔入りのシップと痛み止めでどうにかなるだろうと思い床に就きました。
が、
とても寝れていられないほど痛みが強くなり、その夜はほとんど眠れず夜を過ごしました。
翌朝すぐに、いつもお世話になっている医院に行きましたが、症状がひどすぎるので専門医に紹介いただき、そこで「石灰沈着性腱板炎」と診断されました。
この「石灰沈着性腱板炎」とは、
夜間に突然生じる激烈な肩関節の疼痛で始まる事が多いです。痛みで睡眠が妨げられ、関節を動かすことが出来なくなります。
40~50歳代の女性に多くみられます。肩腱板内に沈着したリン酸カルシウム結晶によって急性の炎症が生じる事によって起こる肩の疼痛・運動制限です。
この石灰は、当初は濃厚なミルク状で、時がたつにつれ、練り歯磨き状、石膏(せっこう)状へと硬く変化していきます。石灰が、どんどんたまって膨らんでくると痛みが増してきます。そして、腱板から滑液包内に破れ出る時に激痛となります。
*日本整形外科学会HPより一部抜粋(「石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる (joa.or.jp))
ちなみに診断名を聞いた時、別の意味で絶望感が襲ってきました。それはこれから行われるであろう治療が、めちゃくちゃ痛いことを知っていたからです。
どのような治療かと言うと、その石灰が沈着しているところに注射をして中身を抜いて、その後局所麻酔薬と消炎剤(ステロイド)を注入するというものです。
文字にするとさほどでもないような気がしますが、ちょっと想像してみて下さい。少し動くだけで激痛が走り、パンパンに腫れているところに注射針が入るということを。
大の大人が、「痛っっっっっっ!!!!!!!!!!!」と叫んでしまいました。
その痛みに耐えてると、数時間後には大分痛みも治まり、その夜は少し眠ることが出来ました。
まだ十分ではないということで、翌日も同じ治療を行ってもらい、その後は様子を見ることに(2回目は頑張って叫びませんでした)。
数日たったころ、痛みはほとんどなくなりましたが、腕を挙げられないなどの運動制限がありました。
そこでうちのスタッフ(妻)に治療をお願いしたところ、痛みで肩関節周囲の筋肉がガチガチに固まっているということで、鍼治療とマッサージの施術してもらい、現在ほぼ正常な状態に戻ることが出来ました。
持つべきものは、優秀なスタッフ(妻)です。
鍼灸治療やマッサージでは急性期の石灰沈着性腱板炎に対して行えることはほぼありませんが、症状がある程度落ち着いたころにリハビリテーションとして行うのは大変有効であることを図らずも体験することができました。
今後は再発防止のため、ストレッチや肩の負担になり過ぎない筋トレをしていきたいと思います。
皆さんも石灰沈着性腱板炎のみならず、肩関節周囲炎、いわゆる四十肩・五十肩、腱板損傷などの後遺症でお悩みの方は、お力になれるかもしれませんので是非お気軽にご相談ください。
やえの森治療院