2021.05.15
オスグッドは押すとGOOD!?
以前、ある高校のサッカー部の顧問の先生とお話ししたときに、
「最近、オスグッドの子が増えてきた印象があります。」
と言う、お話を伺ったことがあります。
オスグッドとは「オスグッド病」、「オスグッド・シュラッター病」、「膝蓋靱帯炎」と呼ばれる膝のスポーツ障害で、膝蓋骨(お皿)の少し下にある脛骨粗面という場所が腫れたり、痛くなったり、盛り上がってきたりします。
小学生(高学年)~高校生にかけて好発し、屈伸やジャンプが多い競技、例えばサッカーやバスケ、バレーなどの選手に多い障害として有名です。
原因は主に①太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)が固い、②成長期で身長が伸びている、の2点が挙げられます。
大腿四頭筋は四つの筋肉が一つになって膝蓋腱となり脛骨粗面に付着します。
この筋肉の作用は膝関節の伸展、つまり膝が曲がった状態から伸ばす(=ジャンプやキック)ときに使う筋肉で、この運動の繰り返しが付着部である脛骨粗面にストレスを与えます。筋肉に十分な柔軟性があれば負担も軽くなりますが、柔軟性が低い(=固い)と更に負担が大きくなります。
*この時、足の骨(大腿骨・脛骨)も成長して長くなっていくと、大腿四頭筋が更に伸ばされ脛骨粗面を引っ張てしまい症状が悪化します。
症状は安静にしたり、炎症部位を冷やしたり、患部を圧迫すると軽減します(ちなみに盛り上がって変形してしまった骨は自然には元に戻りません)。
ただ、これは対処療法ですので、しっかり大腿四頭筋の柔軟性を向上させるため、①正確なストレッチを運動前後にしっかり行う、②症状がないときには筋肉を冷やさない、③傷は夜中に自己修復されるので夜更かしせずにしっかり寝る、などが重要になってきます。
また、オスグッドになるとそれに付随して足首(足関節)や股関節、腰などにも痛みが出ることがあります。
やえの森治療院では鍼灸やマッサージで筋肉の柔軟性を高めたり、痛みや腫れを抑えたり、正しいストレッチを含めたセルフメンテナンスの方法をアドバイスいたしますので、お気軽にご相談ください。
人生で一番スポーツに全力で打ち込める学生時代に、ケガでその大切な時間が短くなってしまわないように全力でサポートします!