2021.06.17
「ばね指」と「ドケルバン病」と「手根管症候群」は仲良し三姉妹!?
ばね指とは指を曲げると指の付け根付近で引っ掛かってしまい、無理に伸ばすとカックンと指がバネのように弾けてしまう病気です。
ばね指(弾発指)日本整形外科学会リンク
ドケルバン病は、手首の親指側に起こる腱鞘炎のことです。親指を動かすとその場所が痛みます。フライパンを振る動作や、ぞうきんを絞るような動作の時に症状が出ます。
手根管症候群とは掌がしびれたり痛みを感じるようになる疾患で、手首を通る正中神経という神経が障害されて症状が出ます。ひどくなると親指の周りの筋肉が、げっそり痩せて力が入らなくなります。
手根管症候群 日本整形外科学会リンク
この名前も全然違う3つの疾患には、実はとてもよく似た共通点があります!
① よく使う所が障害される!
② 靱帯や腱が厚くなっている!!
③ 女性にすごく多い!!!(ので、「姉妹」にしました。)
詳しく説明する前に、ちょっとだけ人体(解剖学)のお勉強です。
身体が色々な動きをするためには、筋肉(腱)が関節を動かす必要があります。
それらの筋肉(腱)の中には動きを滑らかにするために、柔らかくて丈夫な繊維でできた腱鞘や支帯という所の中を通るものがあります。
つまり腱鞘や支帯はちょうどトンネルのようになっており、その中を腱が関節を動かすたびに擦れることになります。
ですから長年家事や仕事で同じ動作を繰り返していると、そのトンネル部分や腱にダメージが蓄積されていき、そのような場所は「ペンだこ」のように組織が肥厚してきます。
当然トンネル自体は狭くなり、そこを通る腱や神経、血管が通過障害をきたしていきます。腱自体が肥厚しても同様です。
そして、これらの症状の多くは女性、特に出産後や更年期になって発症することから、女性ホルモンの影響や関節リウマチなどの自己免疫的機序が関与していると言われております。
本治療院での施術の基本は、ズバリ「お灸」です!
お灸はその肥厚した靱帯や腱鞘を緩ませる働きと合わせて、その部分へ余分な組織を食べてくれる白血球を集合させる作用もあります。
また、足のツボの「三陰交(さんいんこう)」にお灸をすると、女性ホルモンの分泌を調整してくれる作用がありますので補助的に使ったりします。
日常生活のほぼ全てに、「手」が使われます。
ですから、これら「三姉妹」が働きすぎるとADL(日常生活動作)が大変低下します。
そんな時はどうぞ本治療院で、この「三姉妹」にお灸をすえて、今まで酷使した苦労を労ってあげて下さい。